2018年4月15日日曜日

座敷童子 実は悲しい妖怪?

会いたくない妖怪は数多くいるけれど会っても座敷童子ならあってもいいかなと思う人もいるかもしれない。そんな座敷童子について解説していきます。

座敷童子とは

住み着く家に富と名声をもとらす妖怪と知られています。その姿は5,6歳ぐらいのおかっぱ頭をした幼子とされています。男の子も女の子もいます。音をたてて人を脅かそうとしたりもしますが住み着いた家に富と名声をもとらすため怖がる必要はありません。しかし、去られた家は没落するといわれているので厚遇したほうが良いです。貧乏神の反対のような性質をもった妖怪といえます。

登場エピソード

座敷童子は主に東北地方に伝わる伝承とされています。そのため、柳田國男の『遠野物語」などに登場します(17話・18話)。また、岩手県の旅館「緑風荘」では座敷わらしの出没する宿として有名です。

正体

その正体については以下の三つの説があります。

1.幼くして亡くなったこの霊
家の中で埋葬された子供の霊魂。昔は「7歳までは」神のうち」という信仰から死体を外に出さず埋める風習がありました。

2.河童
いたずら好きの河童がりくに上がって住み着いたもの

3.大工の呪い
大工が家の工事の際、気持ちよく仕事ができなかったので呪い

座敷童子の悲しい伝承

最後に座敷童子に関する悲しい話を紹介します。
昔は、口減らしのために子供を間引くことが行われていました。東北地方では子を石臼の下敷きにして殺し、墓ではなく土間や台所などに埋める風習があったとされます。そうした非業の死を遂げた幼子たちの霊魂が家の中にとどまり続けたのが座敷童子とされる考えがあります。
座敷童子が話で登場する家は旧家であることが多いです。また、村の外から訪れた巡礼僧を殺した家が後に没落するという伝承と結び付けられて語られていることがあります。そのため座敷童子は村落共同体における暗部の象徴とする考え方があるのです。

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