山姥
山姥の歴史
山姥が文献に登場するのは室町時代である。
有名な謡曲「山姥」やお伽草子「花世の姫」などに登場している。また、江戸時代には山姥を見世物にしたという記録が残っています。
さまざまな山姥の伝承
老女が夜に山道を通る旅人に宿を提供し、旅人が寝た後に食う。
これが皆が思い浮かべる一般的な山姥のイメージでしょう。
しかし、山姥の話は地域によって異なりそのバリエーションは豊富であります。
その容姿は老女から若い美人までいる。
そして性質は人を食べるものから人間を助ける優しいものまでいます。
優しい山姥の話
岩手県のある伝承です。
夜、山道に仲間からはぐれた一人の娘が歩いていた。
獣や化け物の気配におびえながら歩いていくと一軒の家があった。
中に老婆が住んでいて娘は止めてくれと頼む。しかし老婆(山姥)は「ここは人を喰うものの家だから泊めることができない」という。それでも娘は「どうせ夜の山道では鬼や獣の餌食になると決まっている。どうせ食べられるならここがいい」と泣きながら重ねて頼んだ。すると山姥は宝にしている姿を変えられる蓑を娘に差し出し「これを着れば夜道でも大丈夫だ」と送り出した。
山姥の正体
地域によってさまざまな顔をもつためその正体もさまざまあります。
姥捨てで山に捨てられたもの。山神などの説があります。
また、正体が化け物の話も多いです。糸車を回す山姥の話が各地に伝わっています。
糸車を回す老婆を山姥と見破り鉄砲で撃っても山姥は倒れない。本体は小道具や影でかたわらの行灯を倒すか影を斬ると山姥は死ぬ。死んで本来の姿に戻るとフクロウや猿の妖怪、オオグモや狸とこれまた地域によってさまざまな伝承があります。
山童
山童とは
妖怪というのは人を怖がらせたり襲ったりと害を与えるものとして描かれることが多いです。しかしこの山童(やまわら)は人を助ける妖怪として知られています。山童とは山道に現れる妖怪です。その姿は一つ目の半人半獣で2足歩行します。、また、人の言葉をはなすとされています。寺などに忍び込んで食べ物を盗むこともありますが基本的に穏やかな性格の妖怪です。とても力が強く山仕事を手伝ってくれることもあります。
山童の祟り
しかし、約束通りの食べ物を与えないと怒るとされています。また、害意を持つと家事など祟りをもたらします。山童の正体
山童の正体にはいくつかの説があります。1.中国の山操
2.河童が山に入ったもの
3.山の神の子