ネットワークにマジックパケットを送信することにより、遠隔でPCを起動する技術、Wake-on-LAN(WOL)を自宅回線がWIMAXでも外出先から使用する方法について紹介します。
WOLを使わずにノートPCなどでもリモート起動できる方法もあり
こちらで紹介しています。
まずWOLを使用するために必要なこと
・PCがWOLに対応している
ほとんどのノートパソコンやデスクトップの一部では電源OFF状態からのWoLに対応していません。(それらのパソコンでも休止状態やスリープからのWoLには対応している場合は多い)
・IPアドレスが固定されている
WIMAXは固定IPアドレスではないことが問題になります。逆に言えばWIMAXでもIPアドレスが固定できればWOLが使えるということです。そのためには以下の手順が必要です。
①グローバルIPの導入
②
ダイナミックDNSなどの導入
①グローバルIPの導入
WIMAXではIPアドレスは
NAPTを導入しプライベートIPとなっています。
世界的にIPアドレスが枯渇している状況への対応として1つのグローバルIPアドレスを複数のお客様で共有できる仕組み (NAPT)を、導入しております。
UQコミュニケーションズHPより
そのためまずはグローバルIPを導入する必要があります。
そのために
グローバルIPアドレスオプションを利用します。
このグローバルIPアドレスオプションはほぼすべてのWIMAXプロバイダで対応しています。
月額で96円申し込み不要でルーターの設定だけで使用可能です。
UQコミュニケーションのHPを参考にして端末で以下の設定を行ってください。
GMOとくとくBB、Broad WiMAX、BIGLOBEなどほとんどのプロバイダはWiMAXの提供元であるUQコミュニケーションズから回線を借り、サービスを提供しています。
|
設定内容 |
プロファイル名(任意) |
Global |
APN(接続先情報) |
wx2.uqwimax.jp |
ユーザ名 |
global@wx2.uqwimax.jp |
パスワード |
0000 (ゼロ4つ) |
認証タイプ |
CHAP |
IPタイプ |
IPv4 |
②ダイナミックDNSなどの導入
グローバルIPアドレスを導入しただけではIPアドレスの割り当ては動的な割り当てとなり、接続ごとに変わる場合があります。そこでダイナミックDNSなどを導入する必要があります。
ダイナミックDNSとは、IPアドレスが頻繁に変わるホストに固定的にドメイン名を割り当て、アドレス変更に即座に追随してDNS情報を更新するシステム
ところがWIMAXの端末のほとんどはダイナミックDNSに対応していません。
そこでダイナミックDNSなどが使える
無線LANルーターをつなげることで解決します。
注意点としては二重ルーターを避ける必要があるということです。ところがWIMAX端末自身のルーター機能を切ることができる機種は限られています。
なので無線ルーターの方をアクセスポイントモードにする方法がおすすめです。
注意点2として上記の方法では
アクセスポイントモードでもダイナミックDNSが使えるルーターを選ぶ必要があります。
そのようなルーターでは例えばNECのAtermシリーズがあります。
また、AtermにはホームIPロケーション機能という無料で簡易的なダイナミックDNSのようなものが使える機能があります。
注意点としてAtermのすべてルータが対応しているわけではなく対応しているのはいかのものとなります。
WG2200HP、WG1800HP2、WG1800HP、WG1400HP、WG600HP、WG300HP、WF1200HP2、WF1200HP、WF300HP
どれを選べばいいのか
WOLを使いたいということだけを考えれば必ずしも上位機種を選ぶ必要がありません。
WOLは基本的には有線でつなぐ必要があるので高速な無線機能は必要ありません。
有線でギガ対応してれば十分です。
そのためWGシリーズの下位モデルが価格的におすすめです。
リンク
ホームIPロケーション機能の設定は
NECのHPを参考にすれば簡単にできます。
注意点としてWIMAX端末のUPnP機能が有効にしておく必要があります。
このWoL機能の設定を行えばルーター側の設定は完了です。
あとはWWWブラウザのアドレスにホームIPロケーション名と設定したポート番号(初期値8080)を入力し、Enterキーを押します。
URL入力例 :
http://XXXXXX.home-ip.aterm.jp:8080
これらの手順がめんどくさいと感じたら遠隔起動可能なスイッチを利用する方法もあります。こちらで紹介しています。
Windowsのリモートディスクトップを使う方法
おまけとしてWIMAX端末に無線ルータをつなげた場合のリモートディスクトップのやり方の注意点について書いておきます。
やり方としてはWIMAX端末のみでリモートディスクトップを行う場合と全く同じです。
ポート開放
リモートディスクトップを使うにはWIMAX端末でのポート開放が必要です。
詳しい方法は例えば
こちらのサイトが参考になります。
注意点はステータスはオンにチェックすること。
これを忘れるとうまく作動しません。